工事監理業務
はじめに
集合住宅の大規模修繕工事監理業務は、発注者である管理組合サイドに立ち、品質(仕様書どおりの施工)、安全(居住者・工事者・外来者の安全確保)、工程(予定工期内の進捗管理)を中心に行ないます。
加えて弊社では、生活の場で行なわれる修繕工事という特殊性を考慮し、居住者の安全性を含む日常生活の調和に十分な配慮がなされた工事の実施を監理者の役割と考え業務にあたります。
工事監理業務概要
監理業務を大別すると、以下の4項目となります。
- 施工前監理業務
- 施工監理業務
- 施工図書作成指導業務
- アフターケア業務
各業務について
施工前監理業務
- 工事請負契約の作成:
契約内容の確認及び監理会社として押印します。 - 工事説明会資料の指導・工事説明会立会い:
資料の内容を確認します。特に生活環境へ配慮した内容であるか確認し、指導します。又、施工会社の工事説明会に立会います。 - 施工会社への工事体制・施工計画指導:
現場体制(緊急連絡網、品質管理体制、施工会社組織表等)と本社支援体制の確認指導、又施工計画書内容審査を行い、不備、不十分な点を指導します。 - 関係諸官庁手続き確認:
労働基準監督署への足場設置届けの確認を行ないます。 - 仮設配置計画の指導・確認:
仮設事務所・仮設足場の設置計画を指導・確認します。
施工監理業務
- 品質・工程・安全管理業務:
品質に関しては、下地補修の劣化図の確認・承認・施工方法と仕様書の整合性の確認・指示を行ないます。
又、外壁の試験施工に立会い、塗布量・希釈率・パターン・色彩の確認を行ないます。
工程に関しては、作業員の出面の確認・進捗状況の把握を行い、予定工期内の進捗について監理指導を行ないます。
安全に関しては、安全対策の充実度を確認し、居住者・工事者・外来者に対する安全管理の指導を行います。 - 材料確認:
入庫時に塗装材料・シーリング材料・下地補修材料・防水材料・床材料などの材料確認・数量検査を行います。 - 中間・完了検査の実施:
適宜施工工程毎に中間検査を行います。
足場解体時・完了時は、施工会社の自主検査終了後、監理者検査を行います。 - 工事詳細部分の現場指示:
下地補修の施工方法・色彩計画・色分けの納まり・防水工事の納まり、工事中検討が必要な事項が生じた場合は適宜施工会社と協議を行い、適切な指示を行います。 - 精算・追加・変更工事の指示:
実費精算、追加・変更工事が生じた場合、工事内容の審査・金額の妥当性の審査を行います。
又、必要に応じ工事出来高の査定を行います。 - 配布・掲示資料などの指導:
居住者へのチラシ配布・掲示板等の広報方法、内容の確認・指導を行います。 - クレーム・アクシデントの対応:
居住者からの問合せ・苦情に対する対応状況の確認及び処理方法の指示(監理者権限内の処理・組合協議)を行います。
又、アクシデント(風水害等天災)に対する対応を行います。 - 検査記録の確認・承認:
施工会社の自主検査記録の内容を確認し、承認を行います。 - 工事期間中の定例会議出席(月1回):
工事期間中の定例会議に出席すると共に、連絡・報告・相談のシステムを構築し、指示事項を施工会社が速やかに遂行するよう指導を行います。
又、施工会社及び管理組合との定例会議の議事録の確認・承認を行います。
竣工図書作成指導等業務
- 工事監理報告書作成:
監理者としての管理業務概要・監理日誌・指示書・検査等の資料を取り纏め、報告書を作成して、提出します。 - 竣工図書作成の指導・確認:
住民対応記録・工事記録写真・使用材料リスト・下地補修図・保証書・工事日報等の竣工引渡し書類の確認・指導を行います。 - 竣工引渡しの立会い:
管理組合の完成検査に立会い、引渡しを行います。
アフターケア業務
- 工事保証期間内の瑕疵に対する施工会社指導:
各施工部位の保証期間内における瑕疵項目に対する対応を指導します。 - 施工会社定期点検指導及び立会い確認:
アフター点検業務の回数は、初年度点検に加え、各種工事の保証期間内の各期限年を点検実施年とします。尚、立会いは各種期限年ごとに各1回とします。